オンライン研修等において受講者の集中力を維持する方法

オンラインによる研修等において、受講生の集中力を維持させたい、と思われるご担当の方、講師の方は多いのではないでしょうか。

オンラインは小さな画面越しなので、一人一人の状況の把握が難しくなります。
参加人数が増えるほど、その傾向は強まります。

受講生側としては、人数が多いので自分一人の行動は見えにくくなることもわかっています。
こういった状況から意識するしないにかかわらず、集中力は途切れがちになります。

また、自分の部屋、自分の机から参加する場合は、周囲に集中力を欠く誘惑も多くあります。
ですので、いわゆる内職をしやすい環境にもあります。

受講生の集中力を維持させるには、一同が集合する研修以上に、「双方向」を意識する必要があります。

リアルな集合研修でも、質問をしたり、グループディスカッションをするなど、受講生が参加できるように工夫されていると思います。
オンライン研修の場合は、その頻度を上げたり、システム機能を使ったり、オンラインならではの工夫をしていくことで集中力の維持を図ります。

では、その具体的な方法を以下に紹介していきます。
（以下の方法は主にＺｏｏｍを使った機能ですが、ほかのシステムでも応用できるはずです）

アンケート機能が使える場合は、積極的に利用することが効果的です。
択一式ですから、すぐに反応が得られますし、内容を聞いていないと回答できないので集中力が維持されます。

アンケート機能は、アンケートのほかに、小テストとしても使えます。
内容がどこまで理解されているかを知るツールにもなります。
ところどころ小テスト（選択式）を入れると、意識の散漫防止に役立ちます。

リアルな集合研修でも質問タイムが設けられますが、オンラインであっても同様に行います。
こまめに質問や意見を聞くことで、集中力の維持ができるよう配慮します。

また音声による質問等を募る方法以外に、チャットを使う方法もあります。
音声ですと、一人が話しているとほかの全員は聞き役にならざるを得ませんが、チャットであれば、同人に複数の質問や意見を募集することができます。

また、人前で話すのは苦手な受講生も、チャットなら気軽に参加できるという利点もあります。
特に若い人は、チャットに慣れているので、参加のハードルも低いはずです。

ただ、チャットの苦手な人や、入力速度の遅い参加者もいますので、短文で入力できるように配慮が必要です。
また、チャットは記録できますので、その場では全員の質問や意見に回答できなくても、後日処理も可能です。

オンライン研修でも、小グループに分けてグループディスカッションができるシステムもあります。

Ｚｏｏｍは、グループティスカッション（ブレークアウトセッション）機能が充実していますので、実施しやすい環境が整えられます。

グループディスカッションを適宜入れることで、聞く一方から話す場が与えられ、参加のモチベーションの維持されやすくなります。

オンラインでグループディスカッションをスムーズに効果的に行うには、ちょっとした工夫も必要ですが、これについては別途詳しく紹介します。

途中でアンケートをとるとか、小テストをするとか、グループディスカッションをするなど、研修内で受講生が参加する場面があることを研修の冒頭に説明します。

あらかじめ説明しておくことで、集中して参加しようという意識が生まれます。

オンライン研修は、環境的に集中維持が難しいので、頻繁に振り返りを入れるとよいでしょう。
振り返りもひとつの方法ではなく、複数の手法を使います。

アンケートまたは小テストをする、質問時間を設ける、意見をチャットで求める、などです。
さらに、グループディスカッションも入れることで、より振り返りもしやすくなるはずです。

頻繁に振り返ることで、集中力の維持もできますし、参加者自身に理解度がわかります。
また、講師側にもアンケート機能やチャットを利用することで、理解度を把握することが可能になります。

オンラインならではの機能を使うと全員の理解度や、意見を聞く（収集する）ことができます。
これまでに紹介したアンケート機能や、チャットは記録に残りますので、これを活用することができます。
発言を求める場合、少人数の意見しか聞くことはできませんが、チャットであれば全員の意見を聞く（集める）ことが可能なのです。

全員チャットに書き込んでください、と指示すれば、書かざるを得ませんので、集中して参加できます。

オンライン研修は集中力を欠きやすいというデメリットがありますが、上記のように、オンラインならではの機能を活用することで、デメリットをメリットに変えることができます。

上記の方法以外にも、さまざまな機能を活用することが期待できますので、工夫されてみてはいかがでしょうか。
またオンライン研修システム（Ｚｏｏｍ等）の機能もどんどん豊富になり、改善もされていますので、バージョンアップもお忘れなく。